【8月20日 AFP】米ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)で19日、叫びながら刃物を振りかざした男が警官に射殺された。セントルイス郊外の同州ファーガソン(Ferguson)では武器を所持していなかった黒人青年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(18)が今月9日に警官に射殺されて以降、混乱が続いており、一帯ではさらに緊張が高まった。

 ファーガソンから車で少し走ったところにあるセントルイス市内のコンビニエンスストア前で、興奮した様子の男が刃物を振り回しながら「俺を今すぐ殺せ!」と叫んで巡回中の警官らに近づいたため、警察官が発砲したという。周囲に立ち入り禁止テープが張られた事件現場の周囲に集まった人たちの間からは、「手を上げている。撃つな!」とのシュプレヒコールが聞かれた。

 地元警察のエド・クンツ(Ed Kuntz)警部は現場で報道陣にこの事件の捜査を始めたことを明らかにし、報告を聞いた範囲では発砲は正当な行為だったと思われると述べた。

 人口の大半を黒人が占めるファーガソンの市民団体の指導者らは、夜間も抗議行動が続いている状況を受け、「夜間のデモ停止と和解」を呼び掛けていた。一方、ブラウンさんの家族の弁護士は、ブラウンさんの葬儀が25日に執り行われると発表した。(c)AFP/Robert MACPHERSON, Loic HOFSTEDT