「イスラム国」、米国人記者の「斬首」映像公開
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【8月20日 AFP】(一部更新)イスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」は19日、イラクで米軍が続けている同組織の戦闘員を標的とした空爆の報復として、2012年11月にシリアで武装集団に拘束され行方不明となっていた米国人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリー(James Foley)氏(40)を処刑したと発表した。
同組織は、覆面の戦闘員がフォーリー氏を斬首する場面を写したとみられる5分間の映像をインターネット上で公開。撮影場所はひらけた砂漠地帯で、イラクとシリアのどちらで撮影されたかははっきりしない。戦闘員は英国アクセントの英語を話している。
同組織はまた、米国人記者のスティーブン・ソトロフ(Steven Sotloff)氏とされる2人目の捕らわれた人物を写した映像も公開し、この人物の運命はバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領がイスラム国に対する軍事作戦の停止を命じるか否かにかかっていると警告している。
米国家安全保障会議(National Security Council、NSC)のケイトリン・ヘイデン(Caitlin Hayden)報道官は、問題の映像の真偽について確認作業を進めているとした上で、映像が本物であれば「衝撃的」だと述べた。
フォーリー氏は経験豊富なフリーランスの記者で、リビア内戦を取材した後シリアに入り、米ニュースサイト「グローバルポスト(GlobalPost)」やAFP通信などの報道機関に記事を提供していた。目撃証言によると、2012年11月22日にシリア北部のイドリブ(Idlib)県で拘束された。家族はそれ以降、同氏の行方に関する情報提供を広く呼び掛けてきたが、消息不明の状態が続いていた。
一方、米誌タイム(Time)や米外交専門誌フォーリン・ポリシー(Foreign Policy)、米紙クリスチャン・サイエンス・モニター(Christian Science Monitor)などに寄稿していたソトロフ氏は、昨年8月に拘束されていた。(c)AFP