エボラ出血熱 「封じ込めには半年」 MSFが見通し
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【8月16日 AFP】緊急医療援助団体「国境なき医師団(Doctors Without Borders、MSF)」は15日、西アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱は当局の対応が追いつかない速さで感染が拡大しており、封じ込めには今後半年近くかかるとの見通しを明らかにした。
世界保健機関(World Health Organization、WHO)が新たに発表したところによると、過去およそ40年間で最も深刻とされる今回の流行による死者は、西アフリカの4か国(ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネ)を合わせてすでに1145人に上った。
スイス・ジュネーブ(Geneva)で記者会見したMSFのジョアンヌ・リュー(Joanne Liu)会長は、「われわれが対処しきれないほどの速さで感染が拡大し、状況は悪化している」として、「まるで戦時下のようだ。数週間で封じ込めが可能な状況ではない」と述べた。
先ごろ西アフリカを訪れた国際赤十字・赤新月社連盟(International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies、IFRC)のエルハジ・アマドゥ・シィ(Elhadj Amadou Sy)事務総長もまた、感染の収束までに約半年かかるとのMSFの見通しに同意している。同氏はこのほか、感染が拡大している各国には医療支援を妨げている「懸念要素」があると指摘した。(c)AFP/Jonathan FOWLER