黒人少年が射殺された町 「まるで戦場」 治安維持に州警察 米
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【8月15日 AFP】米中西部ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)郡ファーガソン(Ferguson)で今月9日、武器を持っていなかった黒人少年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(18)が郡の警察官に射殺され、警察に抗議するデモで騒乱が続いたことを受け、同州のジェイ・ニクソン(Jay Nixon)知事は14日、ファーガソンの治安維持を州警察に担当させると発表した。
郡警察は、まるで軍隊のようにデモ隊に対処したとして批判を浴びていた。ニクソン知事は、「(ファーガソンは)最近、戦場のようになっていた。これは容認できない」と述べ、アフリカ系米国人のロン・ジョンソン(Ron Johnson)警部を責任者に任命したことを明らかにした。
ミリタリースタイルの戦闘服を着用し、アサルトライフルで武装した郡の警察官らは催涙ガスやゴム弾を使用し、装甲車まで出してデモ隊を排除した。これは行き過ぎだとして人権活動家はもとより共和党のランド・ポール(Rand Paul)上院議員やバラク・オバマ(Barack Obama)大統領まで政治的立場を越えて批判の声が上がっていた。
ファーガソンでは14日もデモ行進が行われ、数百人が参加した。現場にいた報道陣によるとデモ行進は平穏に行われ、ジョンソン警部も姿を見せて参加者たちと抱き合ったり握手をしたりした。警察の姿勢の変化を示すものとみられる。(c)AFP