【8月13日 AFP】南アフリカのエドナ・モレワ(Edna Molewa)環境相は12日、同国のクルーガー国立公園(Kruger National Park)でサイの密猟が多発している事態を受け、密猟者の手の届かない安全な地域に数百頭のサイを避難させる計画を発表した。

 モレワ環境相はサイの角を目的とした密猟の増加への対策を打ち出し、「(サイの)移動の件については決定が下された」と語った。

「クルーガー国立公園からの移動とサイの生息域の創設で、南アフリカにおけるサイの個体数を増やすことが可能だ」(エドナ・モレワ環境相)

 南アフリカ国立公園当局の生態学者サム・フェレイラ(Sam Ferreira)氏は、避難させるサイは「最大500頭になる可能性もある」と述べた。サイの体重は1頭1トン以上になることもある。

 南アフリカのサイ密猟は、国立公園への兵士派遣にもかかわらず、2007年の13頭から毎年着実に増え、13年には1004頭にまで急増した。サイの角は、アジアの一部の国々で伝統的な医薬品として用いられる他、ステータスシンボルにもなっている。(c)AFP/Sibongile KHUMALO