【8月12日 AFP】とっぴなスタンダップアクトと風変わりな宇宙人役で名声をつかんだ米オスカー俳優の故ロビン・ウィリアムズ(Robin Williams)──しかし、代表作で演じてきたキャラクターは、コメディアンとしての顔の裏にある苦痛の底深さを表していた。

 30年以上にわたってエンターテインメント界で活動し、11日に63歳で急死したウィリアムズは、マシンガンのように早口で連発する即興と物まねで知られた。

 演じる役柄は風変りなキャラクターが多かった。例えば、1970年代にスタートし出世作となったテレビシリーズ「モーク&ミンディ(Mork & Mindy)」で演じたひょうきんな宇宙人モーク(Mork)や、コメディー映画『ミセス・ダウト(Mrs. Doubtfire)』(1993)で扮(ふん)したおばあちゃんメイドに変身したバツイチの父親などだ。

 声まねの腕前も度々披露し、ディズニー映画『アラジン(Aladdin)』(1992)で魔神ジーニー(Genie)の声を演じた際には、数々の有名人の声まねを連発した。

 一方で、影のある役柄も演じきった。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(Good Will Hunting)』(1997)で演じた、心に傷を負った天才青年の精神分析医となり心を通わせていくショーン・マクガイア(Sean Maguire)医師役もそのひとつだ。

 ハリウッドで大成功を収め世間にも広く知られるようになったウィリアムズだったが、私生活では度重なる薬物やアルコール、心の病との闘いに苦しんでいた。