野良犬を訓練し市内警備に活用へ、インド首都
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【8月11日 AFP】インドメディアによると、同国の首都ニューデリー(New Delhi)市当局は、市内をうろつく野良犬たちに警察による訓練を受けさせ、治安対策に活用する計画を進めている。
ニューデリーでは、これまでも市民が野良犬を引き取って自宅や店舗の番犬とすることはよくあったが、公式に野良犬を市の警備犬とする計画は初めて。
市当局によると、警察犬訓練士の協力を得て野良犬を調教し、市民支援と治安向上を目指して新設された市警備隊と共に任務に就くための警備犬への転換を進めていく予定という。
ニューデリーの野良犬は温厚で懐きやすいものもいる一方、通行人に向かって激しく吠え立てるなど凶暴な犬も少なくなく、人がかまれる事件も頻発している。
ニューデリー市行政委員会(New Delhi Municipal Committee、NDMC)委員長はインド紙ヒンズー(Hindu)の取材に、野良犬を警備犬とする取り組みの目的について、路上から野良犬を減らして犬関連の被害を防ぐことと、ニューデリーを市民にとって安全な街とすることの2点だと説明した。
ニューデリー市内に住み着いた野良犬の数に関する最近の統計はないが、2009年に市が行った調査では26万匹を超えていた。市の計画で警備犬に転換される野良犬の数や、計画の開始時期は伝えられていない。(c)AFP/Penelope MACRAE