イラクのクルド勢力、過激派から2町奪還 米軍空爆で巻き返し
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【8月11日 AFP】イラク北部クルド人自治区の民兵組織ペシュメルガ(Peshmerga)は10日、3日目を迎えた米軍の空爆による支援を受け、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」に掌握されていたマフムル(Makhmur)など2つの町を奪還した。同組織の報道官がAFPに明らかにした。
イスラム国は先週、イラク最大のダムを占拠し、繰り返しペシュメルガを打ち破り、広大な領土を奪取するなど、劇的な前進を見せていた。だが今回の町奪還は、イラクへの軍事介入に再び踏み切ったバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の決断が、イスラム国が過去2か月にわたり勢力拡大を続けてきた同国の情勢を一変させる可能性があることを示す、初めての兆候となった。
一方、クルド人自治区の首府アルビル(Arbil)を訪問しているローラン・ファビウス(Laurent Fabius)仏外相は10日、仏テレビ局フランス2(France 2)に対し、フランスが他の欧州連合(EU)諸国との協議のもと、イラクのクルド人勢力への武器供給を検討中であることを明らかにした。
同外相はまた、フランス軍は国連安全保障理事会(UN Security Council)の承認と仏国民への脅威がなければイラク軍事介入はないと強調した上で、「米国の取り組みを賞賛する」と述べた。(c)AFP