イラク政府とクルド自治政府、米空爆を機に過激派対処で結束
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【8月10日 AFP】米軍は8日、2011年のイラク撤退以降初めてイラクを空爆した。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領のこの決断が、イラクで2か月続く紛争の1つの転換点になる可能性もある。
イラク北部のクルド人自治区に近い場所を制圧したイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」が米軍の空爆を受けた後、同自治区の高官、フアド・フセイン(Fuad Hussein)氏は8日、同自治区の首府アルビル(Arbil)で記者団に次のように語り、反撃の時が来たと述べた。
「米軍の空爆に続き、クルド人自治区の民兵組織ペシュメルガ(Peshmerga)が再編され、撤退した地域に再び配備され、避難民の帰還を手伝うだろう」
クルド人であるイラクのホシヤル・ジバリ(Hoshyar Zebari)外相はこの数週間、中央政府との関係悪化のために閣議をボイコットしている。ジバリ外相は、ペシュメルガを武装させなかったのは大きな間違いだったと述べた。
しかし同氏は、米軍の空爆を機にクルド人自治区と中央政府は、イスラム国という共通の敵を倒すために結束するだろうと語った。「イラク軍とペシュメルガは今、同じ前線で一緒に戦っている」
イラク軍のババカル・ザバリ(Babaker Zebari)参謀本部長も、米国の顧問団、ペシュメルガ、イラク政府上層部が一緒に「標的を選んでいる」とAFPに語った。(c)AFP/Abdelhamid Zebari