【8月7日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー最終戦、第96回全米プロゴルフ選手権(2014 PGA Championship)開幕を控えた6日、欠場濃厚とみられていたタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が最終調整を行い、大会出場を表明した。

 背中のけいれんにより出場していた大会を途中棄権してから3日後、ウッズは故障の影響を感じさせず、バルハラゴルフクラブ(Valhalla Golf Club)での練習ラウンドに臨んだ。

 デービス・ラブ3世(Davis Love III、米国)、ハリス・イングリッシュ(Harris English、米国)、スティーブ・ストリッカー(Steve Stricker、米国)と一緒に前半9ホールを回ったウッズは、「思い通りのショットを打てたし、良い感触があった」と語っている。

「体を動かせる範囲も良くなったし、ショットを打つための連動した動作も元通りになった。動作が良ければ、すべてが上手くいく」

 大会出場が危ぶまれていた38歳のウッズだったが、2000年にメジャー大会4連勝の『タイガー・スラム(Tiger Slam)』を達成した当時と同じ会場で、大観衆を引き連れながら練習ラウンドを行った。

 ウッズは、「痛みは少しも感じなかった。それは良いことだ」と述べている。

 メジャー通算14勝を誇るウッズは、米オハイオ(Ohio)州アクロン(Akron)で開催された世界ゴルフ選手権2014(World Golf Championships 2014)第3戦、ブリヂストン・インビテーショナル(Bridgestone Invitational 2014)で背中のけがを訴え、3日に行われた最終日のラウンドを途中棄権していた。

 3月31日に圧迫神経痛を治療するために腰の手術を受けたウッズは、ファイアストーン・カントリークラブ(Firestone Country Club)の2番ホールで腰を痛めると、9番ホールでティーショットを打ったあと、途中棄権を余儀なくされた。

 負傷後、医師の診断と治療を受けるためフロリダ(Florida)州に戻っていたウッズは、6日午後にバルハラゴルフクラブに到着すると、練習ラウンドのドライバーショットでは、故障の影響を感じさせないスイングを披露した。

 ウッズは大会優勝経験を持つフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)、パドレイグ・ハリントン(Padraig Harrington、アイルランド)と一緒に、7日に開始する初日のラウンドをプレーする。

 手術を受けたため、第78回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2014)と第114回全米オープン選手権(2014 US Open Championship)の欠場を余儀なくされたウッズだが、6月にコングレッショナル・カントリークラブ(Congressional Country Club)で開催されたクイッケン・ローンズ・ナショナル(Quicken Loans National 2014)で実戦復帰を果たし、予選落ちに終わったものの、再びプレーできることを喜んでいた。

 そして7月に行われた第143回全英オープン(The 143rd Open Championship)では、4日間プレーしたメジャー大会としては自己最低の成績となる69位に終わっている。

 ウッズはひざや腰など、さまざまな部位の故障に悩まされており、男子ゴルフ界を10年にわたり支配したドライバーショットは鳴りを潜め、メジャー大会での優勝は2008年の全米オープンを最後に遠ざかっている。

 ウッズはまた、9月にスコットランドのグレンイーグルズ(Gleneagles)で開催される第40回ライダーカップ(The 40th Ryder Cup)に米国選抜として出場するため、主将のトム・ワトソン(Tom Watson)に今大会で自身の体調が万全であることを示す必要がある。(c)AFP/Jim SLATER