「両親の遺体を調理」香港で息子らの裁判
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【8月6日 AFP】両親を殺害しバラバラにした遺体を調理し「焼き豚のように」弁当箱に詰めたとする香港(Hong Kong)の男とその友人の裁判が5日、香港高等法院(高裁に相当)で開始された。
殺害されたのはチャウ・ウィンキさん(65)と妻のシウ・ユエティさん(62)の夫婦。昨年3月、行方不明と報じられてから数日後、血痕が残るアパートにあった2台の冷蔵庫の中から、切断された2人の頭部が発見された。夫婦の息子のヘンリー・チャウ(Henry Chau)被告(30)とその友人によって殺害されたとみられている。
遺体の他の部分は、調理され弁当箱に詰められた状態でごみ箱の中から発見された。冷蔵庫に遺体が入りきらず被告2人が犯行の隠ぺいを図ったとされている。
香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)などの報道によると、公判初日の5日、殺人罪に問われているチャウ被告は、限定責任能力(犯罪の責任が十分持てない精神状態)を前提とした上で有罪を認めたが、2日目の6日は一転、無罪を主張した。
一方、共犯者とみられているツェ・チュンケイ(Tse Chun-kei)被告は前日の公判で2人の殺害を否認している。
検察は2人が数か月前から殺害を計画し、ナイフや冷蔵庫、オーブンや炊飯器を購入したとみている。
チャウ被告は当初警察に、両親は中国本土へ出かけたと答えていたが、後にインターネット上で「僕たちは行方不明事件に見せかけ、遺体を少しずつ捨てていくつもりだった」と書き込んでいた。またこの投稿の中でチャウ被告は、自分は「精神病質者」だと述べ「幼少期の体験から人の痛みに共感することができない」とも述べていた。(c)AFP