【8月6日 AFP】イスラム系住民が多数を占める中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のカラマイ(Karamay)市で、たくさんのひげをはやした男性やイスラム教徒の伝統的な服を着た人の公共バス乗車が禁止された。国営メディアが6日報じた。

 カラマイ日報(Karamay Daily)によると、カラマイ市当局はイスラム教徒の女性が着用するヒジャブやニカブ、ブルカを身に着けた人や、イスラム教を象徴する三日月と星が描かれた衣服を着た人、「たくさんのひげ」をはやした人らが市営バスに乗ることを禁じた。検査官に「協力しない人物」に対しては警察が対応することになるという。

 これについて海外の人権団体からは「典型的な差別的措置」であり、ウイグル人と中国政府との対立を深めるだけだと批判の声が上がっている。

 乗車禁止措置がとられるのは、同市で開催中のスポーツ競技会が閉幕する20日までだと、カラマイ日報は報じている。

 国営メディアによると、同じ新疆ウイグル自治区のウルムチ(Urumqi)当局も前月、バスの乗客にライターやヨーグルトなど特定の物品の携帯を禁止している。(c)AFP