【8月6日 AFP】米ニュースサイト「インターセプト(The Intercept)」が対テロ活動に関する米政府の新たな機密文書を掲載したことを受け、米国内メディアは5日、情報機関内部に情報を漏えいしている者がいるとの懸念が政府関係者の間で高まっていると報じた。

 インターセプトは、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)による大規模な情報収集活動を暴露し、米当局から訴追されているエドワード・スノーデン(Edward Snowden)元NSA契約職員が入手した情報にアクセスすることが可能な媒体で、スノーデン元契約職員が入手した情報を最初に公表したジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏も編集者を務めている。

 インターセプトが掲載したのは、「Directorate of Terrorist Identities Strategic Accomplishments 2013」と題されたテロリスト監視活動に関する米国家テロ対策センター(National Counterterrorism CenterNCTC)が作成した12ページの文書。各ページに同盟国政府への提供も禁じられていることを示す「SECRET/NOFORN(機密、国外秘)」の文字がある。文書の作成日は、米ハワイ(Hawaii)で勤務していたスノーデン契約職員が同地を離れた後の2013年8月となっている。

 この文書は、米政府がテロリズムとの関与を疑った人物が世界に少なくとも68万人存在し、うち28万人はテロ組織とは無関係だが、残りは国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)やイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)など、米政府がテロ組織と認定している組織の構成員か支援者だとしている。

 インターセプトはこの文書を「情報機関関係者から入手した」としているが、これまでスノーデン元職員から入手した情報にはその旨を明記していたため、米国内では今回のスクープの情報源は別の人物であるとの見方が浮上。CNNは米政府関係者の話として、スノーデン元職員に続く2人目の内部告発者が情報を漏えいしているのではないかという懸念が安全保障関係者の間で持ち上がっていると伝えた。(c)AFP