【8月5日 AFP】ロシア当局は4日、ウクライナ軍の兵士438人が同国東部で親ロシア派武装勢力との戦闘を回避するため、国境を越えてロシア側に入ったと発表した。

 ロシア治安当局者によると、ウクライナ兵らは「持ち場の防御が不可能になった」としてロシア側に夜間の「人道回廊」の設置を求めてきたという。

 露通信社はロシア連邦保安局(Federal Security ServiceFSB)のバシリ・マレエフ(Vasily Malayev)氏の話として、「ロシアの国境警備兵が人道回廊を設置し、ウクライナ兵438人をロシア側に受け入れた」と伝えた。同氏はウクライナ兵らが武器を捨てて投降したと説明している。兵士らのうち180人は本国の政府と連絡した後にウクライナ側に戻ったが、残りは今後どうするかを決めかねているという。

 一方、ウクライナ軍関係者も、兵士らが親ロシア派の陣地を突破しようとした際、ロシア側の国境地帯にある駐屯地に撤退を強いられたことを認めているが、兵士らの人数は明らかにしていない。また、兵士らは「投降したわけではない」と強調し、兵士らがロシア亡命を申請しているとの露メディア報道を否定した。またウクライナ国境警備当局は、越境したウクライナ部隊は弾薬が尽きていたとの情報を伝えている。(c)AFP