【8月5日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の子どもに絵を描かせたら、たいていの子は空爆を受ける家を描くだろう。イスラエルによるガザ攻撃が続くなか、数十万人もの子どもたちが戦闘による心の傷に苦しんでいるが、彼らに手を差しのべるための人材や資金は足りていない。

 避難所になっている北部ジャバリヤ(Jabaliya)の学校で、専門の先生たちが紙とクレヨンを子どもたちに渡し、頭にあることを描いてみなさいと指示した。

 ジャマル・ディアブ君(9)は、亡くなった祖父の絵の下に、アラビア語で「殉教者たちのせいで僕は悲しい」と書いた。バラ・マルーフ君(7)は、空爆で重傷を負い、両脚を失った祖父の絵を描いた。

 この教室では、ある同じ絵が何度も描かれている。空を埋め尽くした飛行機が、家に向かって爆弾を落としている絵だ。そしてこんな言葉が添えられる。「家に帰りたい」

「飛行機が怖い人は?」と、円状に座っている子どもたちに教師が尋ねる。すぐに小さな手がいくつも上がり、「はい」「僕も」「私も」と、騒がしくなった。