【8月5日 AFP】米大リーグ(MLB)のニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)に所属する田中将大(Masahiro Tanaka)は4日、右肘を痛めた先月の登板以来となる投球を行い、靱帯(じんたい)再建手術は避けられそうだと自信をみせた。

 25歳の田中は、先月8日のクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)戦の後に右肘靱帯の部分断裂と診断されていたが、この日は約18メートルの距離から25球を投げ、復帰に向けて大きく前進した。

 田中は、投球が「好調」であったと話しており、痛みもなかったという。

 ヤンキースは、5日に再び投球させてから徐々に球数を増やし、距離をのばしていく予定だとしている。

 田中は通訳を介し、「心配はしていませんでした。投げられることを楽しみにしていました」とコメントし、「次のステップに進むことができたので、安心しています」と述べた。

 靱帯を再建する「トミー・ジョン(Tommy John)」手術を受けた場合、その選手は1シーズンを棒に振る可能性が高いため、田中は代わりにPRP(多血小板血漿〈けっしょう〉)注入療法を選択していた。

 ヤンキースのジョー・ジラルディ(Joe Girardi)監督は、「おかしいところがあれば不安材料になるところだったが、今日は良い日になったね。でも、まだ先は長い。乗り越えていかなきゃね」と慎重な姿勢をみせ、「田中は、自分が何をすれば良いのか分かっているよ」と締めくくった。(c)AFP