【8月2日 AFP】米IT大手マイクロソフト(Microsoft)は1日、スマートフォン(多機能携帯電話)に使用される特許のクロスライセンス(相互利用)契約に違反したとして、韓国のサムスン電子(Samsung Electronics)を米連邦裁判所に訴えた。

 マイクロソフトのデービッド・ハワード(David Howard)次席法務顧問は公式ブログで、「スマートフォンの世界市場でトップの地位を得たサムスンは、昨年の後半になってマイクロソフトとの契約を順守しないことを決めた」と述べた。

 ニューヨーク(New York)の連邦裁判所に提出された訴状によると、サムスン電子はスマートフォンとタブレットに使用したマイクロソフトが持つ特許の使用料を支払っていないという。

 マイクロソフトは、サムスン電子は2011年に結んだ契約を守っていないと主張し、数か月におよぶ「忍耐強い交渉」の末に提訴したとしている。ハワード次席法務顧問によると、同契約はサムソン電子にマイクロソフトの特許使用料の支払いを義務付けている。

 マイクロソフトによると、サムソンのスマートフォンの売り上げは問題の契約を結んだ後で急激に伸び、米グーグル(Google)の基本ソフト(OS)アンドロイド(Android)を搭載した携帯機器の出荷台数は2011年の8200万台から、3年後には3億1400万台の約4倍に急成長したという。

 アンドロイド搭載端末の最大のメーカーになり、スマートフォン業界の巨人となったサムスン電子はAFPの取材に対し、「訴えの内容をよく検討して、適切な対応方法を検討する」と回答した。(c)AFP