絶滅危惧のアザラシ殴って国外追放、クロアチア
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【8月1日 AFP】絶滅危惧類に指定されている地中海生息のチチュウカイモンクアザラシを殴ったとして、マケドニア人の男がクロアチア政府に罰金を科された上、国外追放された。
7月31日の国営クロアチア通信(HINA)によると、チチュウカイモンクアザラシの保護区となっているクロアチア北部イストリア(Istria)半島のゴルタン(Gortan)湾でマケドニア人の男が突然、アザラシをこぶしで殴り始め、浜辺に居合わせた観光客や地元住民が騒然とした。アザラシは浜辺から海へ逃げ出し、けがはなかった。
マケドニア人の男の身元は公表されていないが、自然保護法違反で罰金210ユーロ(約2万9000円)を科され、クロアチアから国外追放された上、5年間の入国禁止を命じられた。
チチュウカイモンクアザラシは最も希少な海洋動物の一種で、現存が確認されているのは地中海と大西洋合わせて600頭を下回る。この絶滅危惧種はアドリア海で数十年前に絶滅したと考えられていたが近年、クロアチア北部の港町プラ(Pula)周辺の水域で再び生息が確認された。(c)AFP