【8月1日 AFP】米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)は7月31日、全ての米国居住者に対し、エボラ出血熱の大流行で過去最多の死者を出しているギニア、リベリア、シエラレオネの3か国への不要な渡航を避けるよう勧告した。

 世界保健機関(World Health OrganizationWHO)によると、西アフリカでは今年3月以降のエボラ出血熱による死者は729人に上っている。エボラ出血熱の致死率は90%に上ることもあるが、今回の流行の致死率は60%程度になっている。

 CDCによる渡航勧告が出される数日前には、米国人の医療従事者2人がエボラ出血熱と診断されており、容体は安定しているものの重体となっている。

 CDCのトム・フリーデン(Tom Frieden)所長は、エボラ出血熱への感染は、高熱や嘔吐(おうと)、下痢などの症状が出ている患者の体液に直接触れることが原因である点を強調した。

 また、渡航自粛勧告を出した理由について、「これらの国々におけるエボラ出血熱の流行が、旅行者に潜在的なリスクをもたらしているから」とした。

 同所長はまた、西アフリカの感染が確認されている国々に、今後1か月でさらに50人の専門家を派遣する予定であることも明らかにした。(c)AFP/Kerry SHERIDAN