【7月31日 AFP】電子通信の傍受を得意とする米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)だが、自動車のチャイルドシートにも特別な興味を持っていたようだ。

 米外交専門誌フォーリン・ポリシー(Foreign Policy)が30日報じたところによると、超秘密主義の情報機関であるNSAが1979年以降に取得した270件の特許のうち1件が、「車両組み込み式チャイルドシート」であることが分かった。

 NSAがこの特許を取得したのは1993年。クライスラー(Chrysler)やボルボ(Volvo)が今日提供している組み込み・折りたたみ式のチャイルドシートの先駆けとも言える見た目だ。

 フォーリン・ポリシー誌はブログ(complex.foreignpolicy.com)上で、「この製品がどのように国家の安全に貢献するのか、明細書には書かれておらず、うかがい知ることもできない」と伝えている。

「しかし発明者らは、子どもが成長するにつれ新しくてより大きなチャイルドシートを買わなければいけないという、米国全土の親たちを悩ませる『よく知られた不便さ』からの解放を約束していると、特許には書かれている」という。

 その他に取得された特許は、データ暗号化や録音音声の分析、傍受した通信のひずみを除去する方法など、分かりやすいものがほとんどだった。

 NSAの報道官はAFPの電子メール取材に対し、「発明に対し特許を請求するのは慣例だ」と述べた。(c)AFP