ガザ地区北部の国連学校に砲撃、16人以上死亡
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【7月30日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)北部のジャバリア(Jabalia)難民キャンプで30日早朝、国連(UN)の運営する学校がイスラエル軍に砲撃され、少なくとも16人が死亡した。パレスチナ側の医療関係者が明らかにした。
今月8日に始まったイスラエル軍と、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)との衝突は、30日で23日目となった。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する女子校への砲撃が始まったのは午前5時30分(日本時間同日午前11時30分)ごろ。国連の職員はAFPに対し、学校には自宅を追われた多数の住民が避難していたと語った。
救急医療サービスの広報担当者は当初、攻撃による死者数を20人程度としていたが、その後「数十人」に引き上げている。
イスラエルは同日、ガザ地区の各地を砲撃した。北部では、体の不自由な11歳の少女が死亡。また、中部の16歳の少女が犠牲になったほか、南部ハンユニス(Khan Yunis)では同じ家族の10人が亡くなった。さらに、南部ラファ(Rafah)では中年の男性1人の死亡が確認されている。30日に死亡したのは少なくとも29人で、今月8日以降の犠牲者数は約1260人に上っている。
■死者の3割近くが子ども
こうした状況を受け、犠牲になる子どもの多さに複数の人権団体が懸念を表明している。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の声明によると、これまでに死亡したパレスチナ市民のうち240人以上が子どもで、犠牲者の少なくとも29%を子どもが占めている。
一方、攻撃開始以降のイスラエル側の死者は、兵士53人、民間人3人。このほか、ガザから撃ち込まれるロケット弾で子ども6人が負傷している。(c)AFP