生物学者ドーキンス氏に「ヘイトの津波」、ツイートに批判
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【7月30日 AFP】生物学者であり、無神論者であることでも知られるリチャード・ドーキンス(Richard Dawkins)氏は29日、幾つかの種類の性的暴行を例にした書き込みをツイッター(Twitter)に投稿したところ批判が殺到し、「ヘイト(憎悪)の津波」が押し寄せたと明らかにした。
同氏は、「(友人や知人などに性行為を強要する)デートレイプは悪いが、ナイフを突き付けて見知らぬ人物をレイプするのはさらに悪い。見知らぬ人物によるレイプがデートレイプを容認する根拠になると考えるなら消えうせろ。そして考え方を学べ」、「軽度の小児性愛は悪いが、暴力的な小児性愛はさらに悪い。暴力的な小児性愛が軽度の小児性愛を容認する根拠になると考えるなら消えうせろ。そして考え方を学べ」と投稿し、さらに「軽いデートレイプは悪いが、暴力的なレイプはさらに悪い」と投稿した。
これらは、「Xは悪いが、Yはさらに悪いということが、Xを容認することにはならない」という点を示すための例だった。しかし、同氏の投稿は多くの人たちから批判を浴びた。
フェミニストの文筆家ローリー・ペニー(Laurie Penny)さんは、「論理的誤りについて説明するのに、なぜレイプを例として挙げなればならないのか。被害者にとっては学問的ゲームの問題ではない」と指摘。「@ThatSabineGirl」というユーザーは、「@RichardDawkins がいろいろなレイプの悪さを客観的に比較して説明してくれてうれしい。消え失せろ。そして思いやりを学べ」と書き込んだ。
その後ドーキンス氏は自身のブログで、「ツイッターの奇妙な大騒ぎ」として、「ある種のレイプが別のレイプより悪いと順位付けることが『正しい』などとは言っていない。推論の方法について書いただけだ。どのようなレイプであれ、小児性愛であれ、それらの重大さを軽視するつもりは全くない」と述べた。(c)AFP