【7月27日 AFP】米空軍は今月から、韓国国内の基地に新たに配属される空軍兵を対象に、着任から30日間は酒類の購入と飲酒を禁じる規則を導入した。空軍が直面する「重大な任務」を改めて認識させるためだという。軍関係者が25日、明らかにした。

 第7空軍司令部のジャン・マーク・ジュアス（Jan-Marc Jouas）司令官の下で導入された新規則は、韓国内での任務への即応性を錬成する指導プログラムの一環として採用された。

 北朝鮮がミサイル発射を繰り返す中、米空軍では酔った兵士による性的暴行事件の発生などへの懸念が高まっていた。

 空軍によると、今月導入された新規則は、着任直後の兵士に午後10時から翌朝5時までの外出を禁止しているほか、性的暴行の防止に向けた教育プログラム、アルコールに関する意識向上プログラムへの参加を定めている。また、非武装地帯（Demilitarized Zone、DMZ）の見学を強く推奨している。

 ジュアス司令官は、「韓国に駐留している私たちの行動は重要であるだけでなく、戦略的な意味合いも持帯びている」として、新規則の実施は、在韓米軍の雰囲気を変え、現在よりも良い文化を残すための新たなスタートだと語った。

 新規則は、韓国駐留を毎夜のように飲み歩いて売春宿に通える機会と見なせる時代は終わったと、兵士らに認識させることが目的だという。

 ジュアス司令官は米空軍の専門紙「エアフォース・タイムズ（Air Force Times）」に対し、米軍基地の周辺ではかつて売春組織とのつながりを持ったバーなどが数多く営業していたが、兵士らに対する規則の強化を受け、ここ数年で多くが閉店したと述べた。(c)AFP