【7月25日 AFP】繁殖行動に対する無重力の影響について調べるため、数匹のヤモリを乗せて宇宙に送られたロシアの研究用衛星が制御不能になっていることが分かり、ヤモリたちの地球への帰還が危ぶまれている。

 ロシアの宇宙関連企業プログレス(Progress)は24日、19日に打ち上げられた実験衛星のフォトンM4号機(Foton-M4)が地上からの指示に応答せず、搭載されているエンジンを始動して高い軌道に上がることができなくなっていることを認めた。

 しかし、同社の声明によると、衛星に搭載したその他のシステムは全て正常に動作しており、実験に関する情報は地上に送信されてきているという。同社のウェブサイトによれば、2か月の予定で開始した今回のミッションは、宇宙でのヤモリの繁殖行動を映像で確認するというもの。

 露インタファクス(Interfax)通信は専門家の話として、この衛星は現在投入されている軌道に3~4か月滞在することが可能だと伝えている。

 予定通り2か月後に衛星を地球に戻し、その後の研究に向けてヤモリを回収するためには、エンジンの制御を再び可能にする必要がある。(c)AFP