【7月24日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)近郊で24日早朝、受刑者を移送していたバスの車列が襲撃され、少なくとも60人が死亡した。

 襲撃事件はバグダッドの北方、約25キロに位置するタージ(Taji)で発生。襲われたのは護衛に当たっていた警察官らだったが、死者の大部分は受刑者で、警察によると主にテロ関連の罪で服役していたイスラム教スンニ(Sunni)派の戦闘員だという。

 イラク内務省の職員はAFPの取材に「自爆攻撃に続いて簡易爆発物(IED)が数回爆発し、銃撃が始まった」と説明し、少なくとも受刑者と警察官60人が死亡したと話した。

 襲撃されたバスは60人ほどの受刑者を移送していたとされ、医療関係者の話では死亡した50人は受刑者だったという。

 治安部隊員の話によると受刑者の移送は、23日にタージ刑務所が迫撃砲攻撃を受けたために予防的措置として行っていた。

 だが、襲撃の正確な状況や武装集団側の死者数、さらに武装集団が脱走させようとしていたとみられる受刑者までが殺害された理由などの詳しい情報は、まだ入っていない。

 同じ日、バグダッドには中東歴訪中の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)国連(UN)事務総長が到着している。(c)AFP