【7月24日 AFP】米航空各社に対し安全上の懸念からイスラエル空港での発着禁止を通達していた米連邦航空局(Federal Aviation AdministrationFAA)は23日深夜、同禁止措置の解除を発表した。同時に、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘が激化する中で「状況は極めて流動的」と付け加えた。

 先にFAAは、テルアビブ(Tel Aviv)のベングリオン国際空港(Ben Gurion International Airport)北側近くの家屋にガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)のロケット弾が着弾したことを受け、22日に同空港での発着の24時間禁止を発表。23日昼に禁止措置を延長し、欧州各国もこの動きに追随していた。

 FAAによると、禁止解除にあたっては米政府担当者とイスラエルの治安状況評価を行い、「最新の重要情報や、現在イスラエル政府がとっている民間航空機のリスク削減対策」を審査したという。だが、最新情報による成果には触れていない。

 FAAは、「極めて流動的なベングリオン空港周辺の状況を引き続き注視し、必要に応じて追加行動をとる」としている。

 多数の各国航空会社がイスラエル便の運航を中止していることについて、イスラエル政府は経済面への影響を懸念するとともに、発着禁止を「大きな勝利」と歓迎するハマス側の勝利になると危惧を示していた。(c)AFP