【7月23日 AFP】中国北西部甘粛(Gansu)省の玉門(Yumen)市で男性(38)が腺ペストで死亡したことがわかり、同市は先週から隔離・封鎖された状態にあるという。国営中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)が22日、伝えた。

 CCTVは、同市の住民ら約3万人が市を離れることができずにいるとし、また市内へと続く道路にはバリケードが設けられ、運転手らに迂回(うかい)するよう警察官が指示していると報じた。

 別の報道によると、死亡した男性は今月初め、ネズミに似た小型の動物、マーモットの死骸を見つけ、小さく切った肉を飼い犬に与えたという。この男性は、その日のうちに高熱を出し、容体が悪化したことから病院に搬送されたが、16日に死亡した。

 CCTVによると、同市には全住民1か月間分の食糧があるとされ、また隔離されている人を含む全住民に問題は見られないという。

 国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が伝えた先の報道によると、市内には「検疫施設が4か所」が設置されているという。しかしCCTVは、当局が誰にも市を離れる許可を与えないと伝えた。

 腺ペストは、14世紀の欧州で何千万人もが死亡した「黒死病」として知られる伝染性の細菌感染症だ。(c)AFP