上海食肉工場の期限切れ問題、警察が事情聴取 中国
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【7月22日 AFP】(一部更新)中国国営メディアは22日、米食材卸大手OSIグループ(OSI Group)の中国工場が使用期限の切れた食肉を外資系大手ファストフードチェーンに供給していたとされる問題で、警察当局が従業員から事情聴取を行っていると報じた。一方、ある中国紙は、中国の消費者に対する「顧客本位の態度」に欠けていたとして外資系ファストフードチェーン各社を非難している。
この問題は、中国国内のマクドナルド(McDonald's)やケンタッキーフライドチキン(KFC)などのチェーン店に食肉加工品を供給していたOSIグループの中国工場が、期限切れの肉を新鮮な肉と混ぜたり、期限切れ製品のラベルを張り替えたりするなど品質面での複数の問題があったとして、上海(Shanghai)の地元テレビ局が報じたことが発端となり、20日には上海当局が問題の工場を閉鎖した。
上海日報(Shanghai Daily)によると、警察当局はOSIグループ傘下の上海福喜食品(Shanghai Husi Food)の「複数の」従業員から事情を聴いているという。また地元テレビ局は、責任者数人を「拘束した」と報じている。
国家食品薬品監督管理局(China Food and Drug Administration)は声明で、中国全土のOSIグループの工場の調査を命じたと発表した。
マクドナルドは、問題の工場から仕入れた製品の使用を「直ちに」中止したと発表。KFCやピザハット(Pizza Hut)を展開する米外食大手のヤム・ブランズ(Yum! Brands)も、両チェーンで上海工場から出荷された食肉加工品の使用を中止したと発表した。
また米コーヒーチェーン大手スターバックス(Starbucks)は、同工場から鶏肉を仕入れていたことを確認し、中国12省と主要自治区で製品を撤去したと発表した。
一方、中国国営英字紙・環球時報(Global Times)は社説で、納入業者の監督が不十分で「中国の消費者に対し、顧客本位の姿勢を取ってこなかった」としてマクドナルドやヤム・ブランズなどの大手外資企業を批判した。(c)AFP