HIVの「隠れ家」、感染後早期に形成か 完治の希望弱まる
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■新たな戦略が必要
「総合すると、抗レトロウイルス治療の極めて早期の開始、同治療期間の延長、潜伏感染への追加的な介入が必要になることを、われわれのデータは示唆している」
ネイチャー誌に掲載された論文の執筆者らは、今回の研究成果はまだ人間では確認されていない上、SIVとHIV感染の間には重要な相違があると強調している。
だがもし人間のケースでも、血液からの検出が可能になる前のタイミングでHIVが隠れ家に潜伏してしまうのであれば、有意な早期治療の開始が「非常に困難」になる可能性があると研究チームは述べている。これは血液検査を通じてHIVの感染を診断しているためだ。
現在のところエイズの治療法は存在せず、抗ウイルス薬でHIVの増殖をコントロールして、ウイルスの拡散を食い止めることしかできない。(c)AFP/Mariette LE ROUX