【7月21日 AFP】ブラジルサッカー史上初の国際試合の相手となった英エクセター・シティFC(Exeter City FC)と、フルミネンセ(Fluminense)の親善試合が20日、100年前と同じリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で行われた。

 ブラジル初の国際試合が行われたのは1914年7月21日。その相手となったイングランド・フットボールリーグ2(4部)のエクセター・シティは、イングランド南西部の格下クラブで、クラブ史上一度も2部に昇格したことがない。

 歴史的な一戦となった20日の試合で、エクセター・シティは23歳以下の選手中心のチームで戦ったホームのフルミネンセと0-0で引き分けた。

 アウェーのエクセターは、ゴールを2回オフサイドと判定とされ、対するフルミネンセはシュートがクロスバーに弾かれた。

 エクセターは試合後、かつてフルミネンセでプレーしたブラジル代表初のGKの名前にちなんだトロフィー、マルコス・カルネイロ・デ・メンドンサ・カップ(Marcos Carneiro de Mendonca Cup)を授与された。

■トロフィーを授与され喜ぶ監督と戸惑うコーチ

 今からちょうど100年前、アルゼンチンに遠征していたエクセター・シティはブラジルから招待され、サンパウロFC(Sao Paulo FC)とリオデジャネイロ選抜と試合を行った。この試合はその後、ブラジルで初めて行われた国際試合と認定された。

 エクセター・シティのスコット・ベネット(Scot Bennett)監督は、「ここに来て、トロフィーを渡されたことをとても光栄に思う。これまでとまったく違ったプレシーズンになった。普段は、地元のクラブとしか対戦しませんからね」とコメントし、同監督がトロフィーを掲げるとチーム関係者から歓声が沸き起こった。

「本当に最高の気分だ。われわれは優れたクラブであることを証明した。これを弾みにして、昇格を目指さなければならない」

 1914年に行われた試合で0-2で敗れているエクセター・シティは、船舶で帰国する直前に勃発した第一次世界大戦により、数人の選手を亡くした。

 エクセター・シティのコーチを務めるポール・ティスデイル(Paul Tisdale)氏は、最後の場面でオフサイドと判定されたことについて嘆いた。

 現役時代にサウサンプトン(Southampton FC)などでプレーしたティスデイル氏は、「最後に1対1となった場面でオフサイドと判定されましたが、あれは絶対にオフサイドではありませんでした」と述べ、こう着状態で終わった試合後に、トロフィーを授与されたことに戸惑ったと認めた。

 しかしティスデイル氏は、ベンチからとはいえ試合に参加できたことは喜ばしいことだったとしている。

「素晴らしい機会に恵まれ、グラウンドも非常に特別なものでした。これまでみたなかで、最も絵になるサッカースタジアムの一つになることは間違いありません」

(c)AFP