【7月20日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で19日、イスラエルの軍事作戦によってパレスチナ人46人が死亡し、1日の死者数としては本格的な戦闘が始まった今月8日以降で最悪の水準となった。同日はイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)からの攻撃でイスラエル側にも兵士2人と民間人1人の犠牲者が出た。

 イスラエル軍がガザ地区で「プロテクティブ・エッジ作戦(Operation Protective Edge)」を開始してから12日目の同日までにパレスチナ側の死者は342人に達した。複数の人権擁護団体は、子供の犠牲者が増えていると警鐘を鳴らしている。

 一方のイスラエルは、境界線を越える地下トンネルの破壊を目指して地上作戦を強化する用意があると警告した。

 こうした激しい攻撃にもかかわらず、ガザ地区中心部のパレスチナ部隊がトンネルを通ってイスラエル南部への侵入に成功した事例が3件あり、そのうちの1件ではイスラエル兵士2人が死亡した。パレスチナ側は一連の攻撃で4人が死亡した。

 また警察によると同日、イスラエル南部のベドウィン(アラブ系遊牧民)の野営地にロケット弾が着弾し、ベドウィンの男性1人が死亡。幼児2人を含む家族4人が負傷した。

 今回の戦闘が始まった今月8日以降、イスラエル側の死者数は、兵士3人と民間人2人の計5人となり、2009年以降のイスラエルとハマスの戦闘で最も多くなっている。

 イスラエル軍の記録によると、19日はロケット弾と迫撃砲76発がイスラエル国内に着弾し、この他に14発が迎撃された。これにより、この12日間におけるイスラエルへの発射数合計は1321発で、うち356発が迎撃された。(c)AFP/Adel ZAANOUN