【7月17日 AFP】中国の広い地域でこの1週間続いている豪雨で、これまでに落雷や地滑りなどで少なくとも数十人が死亡し、家屋数千戸が破壊され、30万人以上が避難した。国営メディアが報じた。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、江西(Jiangxi)省では11日以降、落雷により6人が死亡した。

 また、南部の貴州(Guizhou)省でも地滑りや落雷により7人が死亡した。17日未明に同省で発生した地滑りでは8人が生き埋めとなり、午前中に2人が救助されたものの、6人が依然不明となっている。最も激しい雨は13日夜に降り始め、省内の家屋5800戸が破壊され、1万6300戸が損壊したという。行方不明者も出ており、避難した人は9万1000人以上に上っている。

 国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、貴州省当局者はさらなる被害の拡大に備えており、同紙は「地元当局者は降雨による自然災害に対する全面的な準備をするべきだ」と警告した。

 また、南西部の雲南(Yunnan)省でも16日、地滑りが発生し、少なくとも9人が死亡した。さらに湖南(Hunan)省安化(Anhua)県でも地滑りが発生し、5人が死亡、14人の行方が分からなくなっている。同省では家屋1330戸が破壊され、28万3000人が避難を強いられた。

 各地の空港では遅延や着陸地の変更が起きており、新華社によると、貴州省の貴陽(Guiyang)の空港では少なくとも4000人以上が足止めされている。

 18日には、フィリピンで38人以上の死者を出した台風9号(アジア名:ラマスーン、Rammasun)が、風速39メートルの猛烈な風を伴って中国南部の海南(Hainan)省に上陸する見通しだ。(c)AFP