【7月17日 AFP】オーストラリアのウエスタンオーストラリア(Western Australia)州の浜辺で、体長4メートルほどのホホジロザメが打ち上げられているのが発見され、その後死んだ。喉にアシカが詰まっていたことから、窒息死したものとみられている。同州の水産当局が17日、述べた。

 ホホジロザメは州都パース(Perth)の北約430キロのコロネーションビーチ(Coronation Beach)の浅瀬でもがいている様子が目撃されていた。水産当局によると目に見える外傷はなく、病気を示す痕跡もなかったが、サメの喉にはアシカが詰まっていた。

 科学者のロリー・マコーリー(Rory McAuley)氏は「サメが浅瀬で異常な行動を見せたのは、これで説明が付くかもしれない。あれほど大きな物なら、臓器を損傷したり、えらに水が流れ込まない状態になったりする可能性があり、それが死につながったとも考えられる。あるいは、サメは喉に詰まったものを吐き出そうとしているうちに、浅瀬に閉じ込められてしまった可能性もある」と説明している。

 波打ち際でもがいているサメの様子を撮影したブラッド・タッパーさんは、映像を動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿した。

 子どもたちとビーチを訪れていたタッパーさんによれば、最初にサメを見つけたのは犬の散歩に来ていた人で、犬が海に入るのを嫌がったことから、暴れているサメに気付いた。

 タッパーさんは地元紙に対し、「気が付いたとき、サメは浜辺から50メートルほどにいて、最初はダイバーか何かだと思った。現実とは思えないような光景だった。実際に見ていたのに、家に帰って映像を見るまで、これほど珍しいことが起きていたとは理解していなかった」と語った。

 砂浜にいるサメを見つけた人たちがロープを使って海に戻したものの、少しするとサメはまた浜に上がってきてしまったという。タッパーさんは、「3~4メートルの距離までサメに近づいたが、またバタバタと暴れ始めたので、離れた方がいいと思った」と話した。(c)AFP