【7月17日 AFP】フィリピンを直撃した台風9号(アジア名:ラマスーン、Rammasun)による死者が、17日までに38人に達したことが分かった。台風は首都マニラ(Manila)をまひ状態に陥れ、地方部では簡素な造りの住宅を破壊。うだるような暑さの中、首都圏では190万世帯が停電したままとなっている。

「犠牲者ゼロ」を目指す同国政府は、台風9号の予想進路にあたる地域の住民ら約40万人に避難勧告を出し、その他の地域の市民には、屋内にとどまるよう指示していた。

 しかし、フィリピン国家災害防災管理委員会(National Disaster Risk Reduction and Management Council)によると、死亡した多くの人たちは屋外で倒木や建物の倒壊、がれきの飛散などに巻き込まれており、当局は憤りをあらわにしている。

 また同委員会のアレキサンダー・パマ(Alexander Pama)氏によると、一部地域では現在も携帯電話やその他の通信手段が復旧していないことや、8人が現在も行方不明になっていることなどから死者数はさらに増える可能性があるという。(c)AFP/Cecil MORELLA