【7月16日 AFP】イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)東部の住民およそ10万人に対し、自宅を離れ退避するよう警告している。複数のイスラエル軍関係者が16日、明らかにした。

 AFP特派員は、ガザ市(Gaza City)南東部のゼイトゥン(Zeitun)地区周辺で、上空からビラが散布される様子を目撃した。また地元住民らによると、グリニッジ標準時(GMT)17日午前5時(日本時間同日午後2時)までに避難するよう勧告するメッセージが、留守番電話に残されていたり、携帯メールで送信されてきたりしているという。

 散布されたビラは「イスラエルに向かって多数のロケット弾が撃ち込まれている」ため、イスラエル軍は(ガザ市内の)ゼイトゥンとシュジャイヤ(Shujaiya)の「テロリストの拠点と工作員たちに対し、空爆を実施する」と説明している。また「避難はあなた自身の安全のためだ」と書かれている他、追って知らせがあるまで自宅に戻らないよう警告する文章も記載されている。

 これに先がけ、ガザ地区北部ベイトラヒヤ(Beit Lahiya)の住民に対しては、13日を期限とする同様のメッセージが送られていたため、住民約1万7000人が脱出し、国連(UN)が運営する学校などに避難した。

 今月8日以降、パレスチナの武装勢力から1000発近いロケット弾や迫撃砲がイスラエル側に撃ち込まれる一方、イスラエル軍はガザ地区内の標的に対し、約1500回の空爆を実施している。(c)AFP