米保健当局、致死率高いH5N1鳥インフルでも取り扱いミス
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【7月14日 AFP】米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)は11日、ジョージア(Georgia)州にある研究室が、致死率が高いH5N1型鳥インフルエンザウイルスに汚染された一般的なインフルエンザウイルス株を誤って別の政府傘下の研究施設に送付していたと発表した。
汚染は意図せず起きたものだという。CDCでは、このウイルス株を送付した研究施設を封鎖して安全対策の確認を行っているという。
米保健当局では最近、危険な細菌などの取り扱いミスが相次いで発覚しており、8日には首都ワシントン(Washington D.C.)近郊にある米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)の研究施設で、70年代に撲滅された天然痘ウイルスの入った薬瓶が見つかったばかり。また先月には、アトランタ(Atlanta)にあるCDCの研究施設で炭疽(たんそ)菌の扱いが正しく行われていなかったことが発覚している。
CDCはさらに、2006年に炭疽菌とボツリヌス菌が、また2009年にブルセラ菌がいずれも正しい不活性化の処置がとられずに送付されていたことも明らかにした。
一連のミスに関連して細菌に感染した例は確認されていないが、生物テロにも使われかねない危険な細菌の取り扱いをめぐる安全性に懸念が高まっている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN