イスラエルのガザ空爆、攻撃の連鎖 国際社会が休戦呼び掛け
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【7月11日 AFP】イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に対する空爆を続行し、パレスチナ側の武装勢力、イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)もロケット弾による応戦を継続する中、国際社会は10日、一斉に休戦を呼び掛けた。
双方の攻撃は強まる一方で、パレスチナ側の死者は10日だけで30人を超えた。国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は、国連安全保障理事会(UN Security Council)の緊急会合で即時停戦を訴えた。
同様にロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領も、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相に電話をかけ、流血の事態を終結させるよう促し、また民間人の犠牲者が出ていることに懸念を表明した。
米国のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官は、ネタニヤフ首相とパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長と個別に会談した後で、同地域が「危険な時」に直面していると警告した。
さらにフランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領も、双方に対し「自制」と「譲歩」を呼び掛けた。
しかしイスラエルは、ガザ地区を実効支配しているハマスに致命的な一撃を加えようと躍起になっている様子で、ネタニヤフ首相は停戦協議など「今後の検討課題にすら入っていない」と発言したと報じられている。
対するハマスも攻撃の手を緩める意思はないとみられ、過去48時間にイスラエルの深部へ向けた攻撃を続けている。ハマスが発射したロケット弾は、エルサレム(Jerusalem)やテルアビブ(Tel Aviv)付近の他、ガザから北へ116キロも離れているハデラ(Hadera)でも着弾が確認されている。(c)AFP/Mai YAGHI