ガザ空爆3日目、死者60人超 イスラエル首相は攻勢強化を宣言
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【7月10日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で10日、イスラエル軍による空爆で、女性3人と子ども4人を含む計14人が死亡した。同地区での大規模な衝突は3日目を迎え、死者数は64人に達している。
ガザでは9日、少なくとも29人のパレスチナ人が死亡。医療関係者らによると中には女性6人と子ども9人が含まれている。一方のイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)はイスラエルに向けたロケット弾による攻撃を継続。数千人がシェルターに避難する状況となっているが、現在のところ、イスラエル側に死者は出ていない。
8、9両日の攻撃による死者には、イスラエルへの急襲で死亡したパレスチナ人の民兵6人が含まれている。
パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は、「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を行っているとしてイスラエルを非難している。
一方、イスラエル首相府によると、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は「ガザにいるハマスとテロ組織への攻撃の手を強めることを決めた」と述べ、攻勢を強化する考えを示した。さらに、シモン・ペレス(Shimon Peres)大統領は米CNNテレビとのインタビューで、ハマスからの攻撃が続けば、地上作戦実施の可能性も排除しないと述べている。
イスラエル国内では、パレスチナ人の若者がユダヤ人過激派に焼き殺された事件に抗議するアラブ系住民らによる暴動も発生している。
国連安全保障理事会(UN Security Council)は、10日午前10時(日本時間同日午後11時)に緊急の公開会合を開くことを決定。その後、15か国による理事会会合も行う予定だ。(c)AFP