積年の思いを糧に相対するオランダとアルゼンチン
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【7月8日 AFP】リオネル・メッシ(Lionel Messi)率いるアルゼンチン代表とアリエン・ロッベン(Arjen Robben)を擁するオランダ代表は、積年の思いを糧に、9日にサンパウロ(Sao Paulo)のアレーナ・デ・サンパウロ(Arena de Sao Paulo)で行われるサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)準決勝の戦いに挑む。
1990年大会以来の決勝進出を目指すアルゼンチンは、元同国代表の偉大なサッカー選手で、88歳で死去したアルフレッド・ディ・ステファノ(Alfredo Di Stefano)氏に然るべき敬意を払う決意で試合に臨む。また、それまでにはライバルのブラジルが、先に決勝進出を季決める結果を出しているかもしれない。
一方のオランダは、何としてもグループリーグで示した威勢を再び見出し、1974年、1978年、そして2010年大会で敗れた決勝の苦い思いとともに、ついにサッカー界で最高の栄誉をつかむ準備が整っていることを証明したいところだ。
オランダのユーティリティープレーヤー、ディルク・カイト(Dirk Kuyt)は、国際サッカー連盟(FIFA)のウェブサイトに対し、「準決勝は、素晴らしいものになるよ。でも、W杯で負ける気分がどんなものか知っているし、勝つほうが絶対にいいものさ」とコメントした。
「アルゼンチンは、世界屈指の強豪チームで、4強入りにふさわしい。でも、最高のチームに対して、自分たちの実力がどれほど通用するか試したい。そして、試すだけじゃなくて勝つ。そのために、ここにいるんだ」
オランダは、1978年のW杯アルゼンチン大会で軍事独裁政権下にあったブエノスアイレス(Buenos Aires)のモヌメンタル・スタジアム(Monumental stadium)で開催国に1-3で敗れ、W杯決勝で2度目の敗戦を喫した。
しかしながら、オランダのアルゼンチン戦での敗戦はこの一度のみとなっており、マルセイユ(Marseille)で行われた1998年のW杯フランス大会準々決勝では、デニス・ベルカンプ(Dennis Bergkamp)が試合終了間際に劇的なゴールを挙げて、オランダが勝ち星を記録している。
スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するメッシは、出場した過去の2大会では、いずれも失意の8強止まりとなっていたが、今大会ではW杯最高の舞台で必ず結果を残すという強い決意を示す活躍をみせている。
対するオランダの要注意選手ロッベンも、同じようにきらめく好調ぶりをみせている、混迷するブラジル経済の中心都市で行われる両雄の対決は、綿密に準備されたた戦術の闘いにもなると予想される。