英女王、新空母に命名「クイーン・エリザベス」 英海軍最大
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【7月5日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II、88)は4日、英スコットランド(Scotland)のロサイス造船所(Rosyth Dockyard)で行われた英国最大の軍艦となる新空母「クイーン・エリザベス(HMS Queen Elizabeth)」の命名式に出席し、祝いのウイスキー・ボトルを船体にぶつけて割った。
夫のフィリップ殿下(Prince Philip)とともに命名式に出席したエリザベス英女王は、英国の代表的な軍艦となる新空母は「わが国の海軍史の新たな段階を画すもの」と述べた。
女王が「この船をクイーン・エリザベスと命名する。この船とこの船で航海する全ての者に神のご加護がありますように」と述べてボタンを押すと、スコットランドのアイラ(Islay)島産のボウモア(Bowmore)シングルモルト・ウイスキーのボトルが船体にぶつかって割れた。
空母クイーン・エリザベスは排水量6万5000トン、全長280メートル。新空母の全長はロンドン(London)のバス28台分、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の長さの3倍近くに相当する。竜骨(キール)からマストの先端までの高さは56メートル。
英国は海軍力整備のため62億ポンド(約1兆860億円)をかけてクイーン・エリザベスと、姉妹艦のプリンス・オブ・ウェールズ(HMS Prince of Wales)を建造中だ。
2009年に建造が始まったクイーン・エリザベスは2016年に海上試験を始め、2017年に就役する予定。ただし米国の新型ジェット戦闘機を搭載しての運用は2020年以降になるのではないかという深刻な懸念も出ている。
本格的な運用が始まれば、クイーン・エリザベスとプリンス・オブ・ウェールズはそれぞれ固定翼・回転翼機合わせて40機程度が搭載でき、全世界で英国海・陸・空軍の移動基地の役割を担うことになる。(c)AFP/Danny KEMP