【7月5日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)北方にある治安部隊の拠点で4日、自動車爆弾を使った自爆攻撃があり、15人が死亡、25人が負傷した。警察と医療関係者が明らかにした。

 イスラム過激派武装勢力が州都をはじめとする広大な部分を制圧しているサラハディン(Salaheddin)州サマラ(Samarra)市の南15キロの地点で、1人の男が自爆攻撃を行った。

 サマラ市はイスラム教シーア派(Shiite)の聖地アスカリ(Al-Askari)聖廟があり、2006年2月に爆弾攻撃を受けスンニ派(Sunni)対シーア派の宗派間衝突が始まった場所だ。

 攻撃を受けた場所には、イラク政府軍兵士と、イラク5州の広い範囲を制圧したイスラム武装勢力と戦うため志願した民間人の混成部隊がいた。

 武装勢力の猛攻によって治安部隊の中には軍服を脱ぎ捨て、車両を放棄して逃げる者も出たため政府は志願兵を募集。政府軍の状態は改善されてきているが、イスラム武装勢力に効果的な攻勢を掛けるには至っていない。(c)AFP