イスラエル兵らがSNSでパレスチナ人への復讐扇動、3少年殺害で
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【7月4日 AFP】イスラエル人少年3人が拉致・殺害された事件を受けて、イスラエルのソーシャルメディア上でパレスチナ人に対する暴力的な報復を呼び掛ける動きが広がっている。前線任務に就くイスラエル軍兵士も参加しており、イスラエル当局は自制を強く求めている。
イスラエルでは先月末、行方不明になっていたイスラエル人の10代少年3人が遺体で発見された。イスラエル政府は、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の犯行だと断定。イスラエル国民が怒りを爆発させる結果となった。
交流サイト(SNS)のフェイスブック(Facebook)やマイクロブログのツイッター(Twitter)には、パレスチナ人への復讐を扇動するメッセージが画像付きで相次ぎ投稿されている。
「イスラエル国民は復讐を求める」と題されたフェイスブックのページは、2日に削除されるまで3万5000件の「いいね」を集めた。翌3日朝には新たなページが作成され、1日で4000件の「いいね」を集めている。
このページにはパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)の入植地で任務に就くイスラエル軍兵士の写真がたくさん掲載され、パレスチナ人に対し行動を起こすようあおっている。中には、上半身裸の胸に「復讐」と書いた兵士が銃を抱えた画像などもある。
イスラエル軍は、こうした行為は「厳しく」取り締まると発表。「人種差別的な写真を投稿したり、無実の人々への襲撃を呼び掛けたりするのは危険な行為であり、イスラエル軍人にふさわしくない」として、懲戒処分もあり得ると警告した。
また、イスラエル法務省の声明によると、検察当局がこの扇動行為について捜査するよう警察に勧告した。(c)AFP