移民制度の改革、下院の採決見送りにオバマ大統領が断行を宣言
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【7月1日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は6月30日、下院が移民法改正案の採決を見送ったことを受け、破壊された移民制度の改革には自ら取り組むと宣言し、共和党との対決姿勢を明確にした。
移民法改正案は昨年に上院で可決されているが、オバマ大統領は下院では年内に同法案の採決は行わないとジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長(共和党)から前週聞かされていたことを明かした。難航する2期目の任期で輝かしい実績を挙げたいオバマ大統領は、もはや山積する移民問題の危機を取り除くしかないと言明した。
オバマ大統領は「下院が職務を果たす気がないなら、少なくとも我々は職務を遂行する」と述べ、国土安全保障省(Department of Homeland Security)に移民制度改革に関する提案を数か月以内にまとめるよう指示したことを明かした。すぐにも執行権を行使する構えだという。
また、米南西部の国境警備を強化するための人員を増やす計画だと語った。米南西の国境地域では数万人規模で流入する中米からの子供の移民に、税関・国境警備局が対応しきれない状況にあり、移民制度改革をめぐる党派間の溝が深まっている。(c)AFP/Stephen COLLINSON