シリアとイラクの武装勢力、イスラム国家樹立を宣言
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【6月30日 AFP】 内戦状態のシリアと、その隣国のイラクで活動するイスラム教スンニ(Sunni)派武装勢力「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the Levant、ISIL)」は29日、イスラム国家の樹立を宣言した。
ISILスポークスマンは、インターネット上で公開した録音声明の中で、同組織のアブ・バクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)指導者が「カリフ(預言者ムハンマドの後継者)」であり、「あらゆる場所のイスラム教徒の指導者」であると主張。イスラム国家であるカリフ統治領を、シリア・イラク両国のISIL制圧地域に樹立すると宣言した。
声明はまた、組織名から「イラク」と「レバント」を削除し、「イスラム国(Islamic State)」とすることを発表。「(シリア北部の)アレッポ(Aleppo)から(イラクの)ディヤラ(Diyala)まで」広がることになるカリフ統治領は「すべてのイスラム教徒の心の中の夢」と「すべての聖戦戦士の希望」だと述べ、「すべてのイスラム教徒よ、カリフに全面的な忠誠を誓え」と呼び掛けた。
ISILが実効支配しているシリア北部ラッカ(Raqa)の活動家によると、同市ではISILの発表を受け、盛大な祝砲が聞かれた。(c)AFP/Rana MOUSSAOUI