中国人「偽医者」ら拘束、衛生状態悪い民家で手術も スペイン
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【6月28日 AFP】スペインの警察は、首都マドリード(Madrid)で違法に医療行為を行っていたとして中国人8人を拘束した。当局者が27日、明らかにした。
警察は1年に及ぶ捜査を行い、中国人が多いマドリード南部のウセラ(Usera)地区で「秘密の医療クリニック」6か所を閉鎖させたほか、拘束した8人の他に公衆衛生に対する罪と無資格で医療行為を行った罪で2人を立件した。
無免許の「医師」らは、中国人コミュニティー向けのメディアに広告を出していた。警察によると、容疑者らは衛生面や安全面の要件を満たしていない民家で婦人科、小児科、歯科などの診療を行った。治療を受けた人の多くは小さな子供だった。外科手術や中絶手術を行った例さえあったという。
当局は押収した錠剤、消毒されていない各種の鉗子(かんし)や歯科医療器具、抜かれて積み上げられた人間の歯などの写真を公開した。
腹痛で偽医者に何度か通った男性が3500ユーロ(約48万円)も請求されたと警察に通報したことで事件は発覚した。偽医者は血液検査の結果を偽造して男性が肝炎にかかっていると思わせたが、男性が偽医者からもらった錠剤を服用したところ腹痛が悪化。本物の病院で胃の感染症の治療を受けたという。(c)AFP