【6月27日 AFP】ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は26日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と和平協定を結ぶ用意があると述べた。実現すれば、ウクライナを激震させている親露派武装勢力の攻撃を終結に導ける可能性が出てくる。

 ポロシェンコ氏はこの和平提案を、欧州連合(EU)との歴史的な協定締結予定日の前日に行った。同協定への署名によってウクライナはEU加盟に近づき、ロシアからは明確な一線を画すことになる。

 この協定が、欧州の東端、戦略的に重要な場所に位置するウクライナで発生した衝突の根本原因であり、ロシアと欧州諸国、ロシア系とウクライナ系の住民の間の対立につながっていた。

 欧米諸国は現在、ウクライナ東部の工業地帯の広い範囲を支配下に置いている親露派が今週初めに同意した一時的な停戦と初期段階の和平交渉を崩壊させないよう、奔走している。

 ポロシェンコ氏は26日、何度か破られながらもウクライナ東部の暴力行為の抑制に寄与してきたこの一時的停戦の期限を、日本時間28日午前4時まで数時間延長すると発表した。

 ウクライナ政府側と親露派指導者らは、東部のドネツク(Donetsk)で3回目の間接交渉を行うことも決めた。この交渉で停戦がさらに延長される可能性もある。

 ロシア政府は、プーチン大統領がドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相に対し、ウクライナの政府と親露派の間の意義のある対話の再開を完全に支持すると約束したと明らかにしている。(c)AFP