一銭も使わずに1年間生活、ドイツ人女性が体験を書籍に
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■際限の無い欲望?
タウベルトさんの主張は2012年の書籍『How Much Is Enough?(どれだけあれば十分?)』の主張を反復したものだ。
著者の英国人、ロバート・スキデルスキー(Robert Skidelsky)氏とエドワード・スキデルスキー(Edward Skidelsky)氏は同書の中で、現代社会は今以上のカネとモノをためようという際限の無い欲望に支配されていると主張した。
書籍の「少ない方が良い」の発想は大勢の支持者を集めた。オンラインには食べ物を共有するサイトが誕生し、ベルリン(Berlin)には読み終わった本を置いて読みたい本を持って行く「ブックツリー」が生まれた。また経済危機が直撃した南欧では、失業したギリシャ人の若者らがガーデニングのスキルを教え、代わりに英語のレッスンを無料で受けているケースもある。
タウベルトさんは書籍の中で、1年間で出会ったネオヒッピーや環境過激派、世界の終末に生き延びることを目指す「プレッパーズ」たちとの交流をユーモラスに振り返り、「今は、この1年間で学んだことを自分の日常生活に組み入れようとしている。でも、あのような過激な生活から離れてほっとしている」とその心境を吐露している。(c)AFP/Yannick PASQUET