ブラジル代表の試合中に開催都市でデモ
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【6月24日 AFP】23日のサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)、ブラジル対カメルーンの試合中に、会場があるブラジリア(Brasilia)や同国最大の都市サンパウロ(Sao Paulo)で医療や教育への投資拡充を求めるデモが行われた。
ブラジルで最近起きている一連の抗議運動の発信地であるサンパウロやブラジリアでの同日のデモは、警官隊の厳戒な警備に対し比較的小規模だった。ブラジリアでは200人程度の参加者たちが「労働者にネイマール(Neymar、ブラジル代表選手)と同じ給料を」といったスローガンを叫びながら、試合が行われているスタジアムまで行進した。参加者たちのあるグループは「ブラジルの6度目の優勝を願って」、優勝トロフィーのレプリカを燃やした。
また同日、オランダ対チリ戦が行われたサンパウロでは約200人のデモ隊に対し、機動隊200人、騎馬警官50人が出動した。「抑圧に反対」と書かれた横断幕を持ったデモ隊と、高層ビルのバルコニーから顔を出したブラジルの試合を観戦していた住民との間で罵声が交わされる一幕もあった。
デモの参加者、ロドリゴ・アントニオさん(36)はW杯が開幕した今月12日のデモに対し、警官隊が催涙弾や威嚇用の手投げ弾などを使用したことに触れ「開幕日の警察による弾圧のせいで、デモの参加者は多くない」と話した。
昨年6月に開催されたコンフェデレーションズカップ2013(Confederations Cup 2013)の際には、数十万のブラジル人がインフラや社会福祉の充実を求めて街頭デモに参加したが、W杯本番中のこれまでのデモは、参加者数が数百人単位と小規模にとどまっている。(c)AFP