背負われて洪水視察し罷免に、中国
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【6月24日 AFP】中国で自治体政府の高官が、職員に背負われて洪水現場を視察する画像がネットに出回り、この高官は靴は汚さずにすんだものの、その代償として罷免されたと中国メディアが23日、伝えた。同国を一党独裁する共産党の幹部が、洪水のなかを背負われて視察する写真がネットに流出して職を解かれるのは、この1年で2度目。
国営新華社(Xinhua)通信によると、中部・江西(Jiangxi)省の貴渓(Guixi)市で21日、洪水で増水した川に転落したまま行方不明になっている小学生3人の捜索活動を、自治体庁の副主任が職員に背負われながら視察した。当時、現場の道路は冠水し、くるぶしまで水につかる状態だった。
だが、すぐに画像がソーシャルメディア上に出回り、この副主任に対する批判が相次いだ。中国版ツイッター(Twitter)といわれる「新浪微博(Sina Weibo)」には「生徒が行方不明だというのに、こいつは靴が惜しいというのか? そんなむかつく奴が役人になれるのか?」など、怒りの書き込みがみられた。
中国では昨年10月にも、浙江(Zhejiang)省で洪水の被災者を慰問に訪れた際に住民に背負われた幹部が、やはり罷免されている。新華社によれば、この幹部は住民に背負われている間も、はだしで歩くと主張していたという。(c)AFP