全米で児童人身売買の一斉摘発、168人を救出 FBI
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【6月24日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は23日、全米100以上の都市で性的目的の児童人身売買の一斉摘発を行い、168人の子どもを救出したと発表した。
「クロスカントリー(全国)作戦(Operation Cross Country)」と名付けられた1週間に及ぶ一斉捜査で、児童売買のあっせん業者281人が逮捕された。ジェームズ・コミー(James Comey)FBI長官は、米国の子どもたちに対する「虐待の連鎖を絶やす」ことにつながるだろうと語った。
救出された子どもが最も多かった都市は、コロラド(Colorado)州の州都デンバー(Denver)で18人。以下、オハイオ州(Ohio)クリーブランド(Cleveland)の16人、イリノイ(Illinois)州シカゴ(Chicago)が13人、ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)の11人などとなっている。
レスリー・コールドウェル(Leslie Caldwell)司法次官補は発表した声明の中で、人身売買業者たちは、米国内で性的な標的とされ売買されている「犠牲者の若者たちにとって悪夢のような状況」を作り出していると指摘。「そうした業者たちは恐怖心や力を用いて、子どもたちを何度も売買が繰り返される性的商品として扱っている。今回の捜索は業者たちを刑務所へ送り、子どもたちを悪夢から救い出し、幼年期を取り戻せるようにするものだ」と説明している。
米国で拡大している児童買春に対処するため、FBI、米司法省、全米行方不明・被搾取児童センター(National Center for Missing and Exploited Children、NCMEC)は2003年に連携を開始。それ以降、3600人近い子どもが救出され、1450人が有罪となっている。(c)AFP